ナイ

ルーマニア

 ナイは,パンパイプパンフルート)という楽器の,ルーマニアでのび方です。ルーマニアナイは,ギリシャの羊いが伝えたとされる,シュリンクスという笛がもとになったといわれています。

もともとは,長さのちがう木でできた管を7〜8本たばねただけの簡単かんたん構造こうぞうで,下部には木のわくがはめこまれていました。「ラウタール」と呼ばれる,音楽を職業しょくぎょうとする人々が愛用してきた楽器でしたが,20世紀に入り,ファニカ
ルカ
という名演奏家めいえんそうかあらわれ,管の本数を20本以上にやしました。それによって音域おんいきが広がり,楽器の演奏法も改められ,ナイ独奏どくそう楽器としての地位をきずきました。今日では,ルーマニアの民族楽器の中でも,最も有名な管楽器とされています。

ナイの管は,演奏者から見て左へいくにつれて音が高くなるようにならんでいます。その音色は,ほかの楽器ではきくことができないようなみりょくをもっています。

 

 

【参考曲】

・「かべぬり女のスルバ」

この曲名にある「スルバ」は,ルーマニアの代表的な民族舞踊みんぞくぶようのことです。その身ぶりが両手でかべをぬる動きとているため,この曲名が付けられたといわれています。

ナイ演奏えんそうに,ハンガリーツィンバロムという楽器と同じ種類の楽器の伴奏ばんそうが付けられた,とても速い2拍子びょうしの曲です。

ヨーデル

オーストリア

ヨーデルは,アルプス地方の牧場で働く人々やそこに住む人々の間で歌われている民謡みんようやその歌い方を指します。 
アルプス地方は,ヨーロッパのほぼ中央に位置し,オーストリアチロルスイスドイツバイエルンなどの地域ちいきを指しています。アルプスの美しい山々に囲まれていながらも,きびしい自然と向かい合って生活していく中で,この地方独特どくとくの生活様式や文化が発達しました。ヨーデルもまた,そのような生活から生まれた伝統的でんとうてきな音楽文化の一つといえるでしょう。

ヨーデル特徴とくちょうは,一度きいたらわすれられないような歌い方にあるといってもよいでしょう。その特徴は,むねにひびかせる声と,高い裏声うらごえ(ファルセット)をすばやく交替こうたいさせるという発声のしかたにあります。これによって,旋律せんりつが上下にはげしく動くようにきこえるのです。ヨーデルは主に,歌の始まりや,くり返しの部分などで歌われます。

言い伝えによると,アルプスの牧人たちが,牛や羊などをせるために使うアルプホルン

という楽器の音をまねたことから始まったともいわれています。

世界でこのような歌い方をする例は少ないといわれていますが,アフリカに住むピグミー族の歌で,ヨーデルたような歌い方をする例があります。

バグパイプ

イギリス

バグパイプ

 イギリスという国の正式な名前を知っていますか?「グレート
ブリテンと北アイルランド連合王国
」といいます。このうちのグレート
ブリテン
は,スコットランドイングランドウェールズからなり,それぞれは歴史的にも文化的にも,民族的にもこと
なります。ここで取り上げられているバグパイプは,スコットランドの代表的な民族楽器として人々に親しまれています。名前がちがうものやているものを入れると,古くはヨーロッパ全土や近東諸国きんとうしょこく(トルコやシリアなど,ヨーロッパに近い東洋の国々)にまで広く分布ぶんぷしていて,その中でも特に,スコットランド人がぞくするケルト民族が住んでいた地域ちいきで用いられていました。この楽器の起源きげんにはいろいろな説がありますが,いずれにしても3000年以上もの歴史があるといわれています。

演奏えんそうするときは,羊の皮をなめしたものを主な材料とするバッグというふくろじょうの部分につながった管に息をふきこみ,そのバッグに空気を送ります。それを小わきにはさんでおすと,複数ふくすうの音管に空気が流れ,音が出るというしくみです。

音管には,旋律せんりつをかなでる主要管(チャンターとぶ)と,1〜3本のドローン(とぎれることなく音を出し続ける)があります。

このバグパイプの演奏では多くの場合,装飾音そうしょくおん(旋律などをかざる音)を多く用います。これはドローンが休みなくひびき続けていることに対して,変化をつけるという意味もあります。

 

【参考曲】

・「アメージング グレース」

「アメージング グレース」は,「おどろくばかりの神の慈悲じひ」というような意味で,もとはイギリスの賛美歌さんびかだとされています。その旋律せんりつの美しさからバグパイプでも演奏えんそうされるようになりました。この曲はまた,アメリカではゴスペル音楽としても広く歌われています。

・「スコットランド ザ ブレーブ」

「スコットランド ザ ブレーブ」は,「バグパイプの曲といえばこの曲!」というくらい人気のある曲です。

Hello world!

Welcome to KYOGEI Music Publishers. This is your first post. Edit or delete it, then start writing!

中学校 学習指導要領 [音楽](平成10年12月告示)

第1 目標

 新
 表現及び鑑賞の活動を通して、音楽性を伸ばすとともに、音楽を愛好する心情と音楽に対する感性を育て、豊かな情操を養う。  表現及び鑑賞の幅広い活動を通して,音楽を愛好する心情を育てるとともに,音楽に対する感性を豊かにし,音楽活動の基礎的な能力を伸ばし,豊かな情操を養う。

第2 各学年の目標及び内容

〔第1学年〕
1 目 標

Read More

小学校 学習指導要領 [音楽](平成10年12月告示)

学習指導要領 新旧対照表

第1 目 標

 表現及び鑑賞の活動を通して,音楽を愛好する心情と音楽に対する感性を育てるとともに,音楽活動の基礎的な能力を培い,豊かな情操を養う。
 表現及び鑑賞の活動を通して,音楽性の基礎を培うとともに,音楽を愛好する心情と音楽に対する感性を育て,豊かな情操を養う。

第2 各学年の目標及び内容

〔第1学年及び第2学年〕

1 目 標

(1) 楽しい音楽活動を通して,音楽に対する興味・関心をもち,音楽経験を生かして生活を明るく潤いのあるものにする態度と習慣を育てる。 
(2) リズムに重点を置いた活動を通して,基礎的な表現の能力を育て,音楽表現の楽しさに気付くようにする。 
(3) 音楽の楽しさを感じ取って聴き,様々な音楽に親しむようにする。
(1) 音楽の美しさを感じ取り,音楽に対する興味や関心をもつようにする。 
(2) リズムの聴取と表現に重点を置いて,表現及び鑑賞の能力を育てる。 
(3) 音楽経験を生かして,生活を明るく潤いのあるものにする態度と習慣を育てる。
Read More

公式SNS


教科書協会
全国教科書供給協会
教科書著作権協会
楽譜コピー問題協議会

JASRAC許諾 M1303283012,9016192015Y45038

教育芸術社

〒171-0051 東京都豊島区長崎1丁目12番14号 Phone:03-3957-1175 / Fax:03-3957-1174
Copyright 株式会社教育芸術社 All Rights Reserved.