中田(なかだ)章(あきら) (1886〜1931 東京) 中田章は,明治から昭和初期にかけて活動した日本の作曲家,オルガニストです。彼(かれ)は明治19年に東京で生まれ,東京音楽学校で学んだのち,この学校でオルガンや音楽理論を教えました。 作曲家としては,春を待ちわびる思いを歌った唱歌「早春賦(そうしゅんふ)」によってたいへん有名になりました。この曲は,大正初期に,同じ東京音楽学校で国語を教えていた吉丸(よしまる)一昌(かずまさ)が詩を書き,同僚(どうりょう)だった中田章に作曲を依頼(いらい)したことによって生まれたものです。 また彼は,「夏の思い出」の作曲者,中田喜直(よしなお)の父でもあります。 ※東京音楽学校:現在の東京芸術大学音楽学部。