和歌山県: |串本節|
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串本節 |
串本節は和歌山県を代表する民謡の一つです。古くは,「オチャヤレ」と呼ばれていました。和歌山県南部にある串本や大島,潮岬,大島,古座の一帯で歌われていましたが,それぞれの地域によって少しずつかたちはちがっていました。 この「オチャヤレ」という言葉の由来の中には,船で櫓をこぐときの動作を表す「押してやれ・押しちゃれ」が「オチャヤレ」に変化したというものがあり,地元の漁師が仕事のときに歌っていたものが元になっているのではないか,とも考えられています。 串本節が全国に知られるようになったきっかけについて考えてみると,大正時代に世界一周にいどんだアメリカの水上飛行機が串本に着水するという出来事が挙げられます。 このとき,飛行機が予定どおりに到着しなかったため,取材に来ていた記者たちは退屈してしまいました。そこで記者たちをもてなそうと串本節を披露したところ,とても気に入られました。そして,飛行機が来るまで串本節を練習して覚えた記者たちは,取材が終わって帰った後,各地で広めたそうです。 もう一つ,漫才師の砂川捨丸が舞台で歌ったこともきっかけとして挙げられます。捨丸の歌う「串本節」は独特な節回しだったのですが,串本節を広めた功績を認められ,後に,串本町長より感謝状をもらっています。 その後,串本節はレコード化されたりNHKで全国放送されたりして,ますます知られるようになりました。また,笛と太鼓の伴奏に三味線が加えられたり,踊りが振り付けられたりするなど,「正調串本節」として,しだいに整えられていきました。 現在,串本町で行われる串本まつりでは,「正調串本節」をきくことができ,串本節の「男踊り」と「女踊り」も見ることができます。 |
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那智の田楽 |
和歌山県の那智勝浦町にある熊野那智大社で毎年7月に行われるお祭りに奉納される田楽というおどりです。およそ600年前に京都から伝わったとされています。 豊作を祈っておどる伝統芸能で,ささら4人,太鼓4人,つづみ2人に笛が加わって演じられます。20曲以上の演目を続けておどるので,全部で40分ほどかかります。 おどり手がならび方を変えながらリズミカルにおどるのが特徴です。 平成24(2012)年にユネスコ無形文化遺産の代表一覧表に記載されました。
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