愛媛県: |西条まつりばやし| 鹿踊り歌|
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西条まつりばやし |
愛媛県西条市の秋祭り「西条まつり」は,10月10日ごろから17日にかけて,嘉母神社・伊曽乃神社・石岡神社・飯積神社で行われる祭りの総称です。そこで歌われる「西条まつりばやし」は,地元では「伊勢音頭」とも呼ばれています。 西条まつりでは100台をこえる豪華絢爛なだんじりが登場し,町を練り歩きます。だんじりは花鳥や神話・伝説などを彫刻で表した屋台であり,鉦・太鼓のひびきとともに「伊勢音頭」を歌いながら若者がかついで町内を進みます。 伊勢音頭は伊勢国(現在の三重県)で起こり,江戸時代に京都や大坂(大阪)で流行して,全国に伝わりました。西条では江戸時代には,まだ歌われていなかったようで,明治時代の中ごろから盛んに歌われるようになったといわれています。 歌詞の一部は次のとおりです。 伊勢は津でもつ 津は伊勢でもつ(アラヨーイヨイ) 尾張名古屋は(ヤンレ)城でもつ (ササヤートコセーノヨーイヤナ ハリワイセ コリワイセ ササ ナンデモセー) ・ここの屋敷は めでたの屋敷 鶴と亀とが 舞を舞う ・うれしめでたや若松様は 枝も栄えて 葉もしげる なお,これと同様の歌詞は,松山地方の海岸部では神輿をかつぐときに,また南予地方では「牛鬼」や「四ツ太鼓」と呼ばれる祭りの山車をかつぐときに歌われており,「伊勢音頭」は愛媛県内では最も広く歌われている祭り囃子として定着しています。 【参考曲】 ・櫂伝馬(ホーランエンヤ)(吉海町 ・北条市) ・亥の子搗歌(愛媛県内全域) |
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鹿踊り歌 |
鹿踊りは,愛媛県南予地方の秋祭りを代表する民俗芸能です。一人立ちで張り子製の鹿頭をかぶり,胸に鞨鼓と呼ばれる太鼓をかかえて踊るものです。 鹿踊りは,今から400年ほど前の江戸時代初期,宇和島藩主伊達秀宗が東北地方の仙台から移ってきた際にもたらされたもので,踊り方や歌詞は現在でも宮城県や岩手県の鹿踊りと共通する部分があります。宇和島では慶安2(1649)年に,一宮祭礼が始まっており,そのときから鹿踊りが踊られていたと考えられています。 その後,宇和島から他の南予地方各市町村にも伝わっていき,各地の秋祭りで鹿踊りが踊られるようになりました。鹿踊りは南予地方の約100カ所の地区に伝えられ,その多くが現在でも伝承されています。 宇和島では合計8人で踊る「八ツ鹿踊り」が伝わっていますが,ほかの地域では5人で踊る「五ツ鹿踊り」が主流です。五ツ鹿踊りの場合,一人が雌鹿役,二人が雄鹿役,残り二人が「前鹿」,「後鹿」というお供の役を演じます。 歌詞は,雄鹿が雌鹿を探し見つけて,喜び勇んで帰るさまを,優雅な振りで,すり足で動作しつつ歌い踊ります。 歌詞の一部は次の通りです。 ・回れ回れ 水車 遅く回りて せきに止まるな せきに止まるな ・中立が 腰にさしたる すだれ柳 枝折りそろえて 休み中立 休み中立 ・十三から これまで連れたる 雌鹿をば こなたの庭に 隠し置かれた 隠し置かれた ・風が霞を 吹き払うて 今こそ雌鹿に 逢うぞうれしや 逢うぞうれしや ・国から 急ぎ戻れと 文が来た おいとま申して いざ帰ろう 【参考曲】 ・伊予節 ・伊予万歳(松山市) ・宇和島さんさ(宇和島市) |
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愛媛県新居浜市で毎年行われる秋祭りで, 太鼓台は高さがおよそ5メートル,重さが2~3トンほどもある大きなもので,「かき このお祭りの ふたまわりぐらい小さい,子どもたちがかつぐ太鼓台もあり,毎年お祭りを |
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