山上路夫 作詞 / 村井邦彦 作曲 / 加賀清孝 編曲
4分音符で刻む伴奏に乗せて歌い出すメロディーはだれもがよく知っています。
サビに入る部分からは、気持ちの高まりを大切にのびのびと歌い上げましょう。
楽曲情報
- 曲態:混合二部合唱
- 演奏時間目安:2分54秒
- 調:変ロ長調
- 拍子:4分の4拍子
- テンポ:Moderato(中ぐらいの速さで)
この曲の音の高さ
演奏のポイント
・『翼をください』は、私たちが実際に中学生で教科書を見た頃にも載っていたぐらい、古くから教科書に取り入れられています。歴史的には、ポピュラー系の楽曲が初めて教科書の中に取り入れられた曲です。
・当時は賛否両論があったと思います。しかし、その後の世代の人たちにとって、この曲は教科書に載っている曲、いわゆる「学校の曲」というイメージになっているくらい、親しまれています。
・「教科書の曲」ということで、この曲の生命感がときどき失われていると思うときがありますが、この曲は「今はまだ足りないものがあるけど、希望をもってがんばっていけば、将来羽ばたくことができるよ」という内容の歌なので、常に希望に満ち溢れて歌ってほしいです。
(野本立人:合唱指揮者/「キミウタ」アドバイザー)
よりよい演奏をするために
・前半と後半で大きく曲想が変わるので、そのことをしっかり捉えて、前半の「まだ翼がないから欲しい」という“願い”の部分と、「翼がもう手に入った」という羽ばたいている時間とのコントラストを強く出して、演奏してもらいたいと思います。
(野本立人:合唱指揮者/「キミウタ」アドバイザー)
混合二部合唱について
・「混合二部合唱」という形態は、合唱の原点のようなもので、誰がどのパートを歌ってもうまく合唱になるようにできています。これが混合二部の面白さです。中学生であれば、男子と女子がそれぞれ半分ずつに分かれて歌うことができます。
・中学1年生くらいでは、男子は声変わりしている人としていない人がいるので、声変わりしていない男子も上声部と下声部に分かれて歌うことができますし、声変わりが終わっている人も分かれて歌うことで、みんなで好きな方のパートを歌えばうまくいきます。
・混声合唱と違い「混合二部合唱」で気をつけることは、“男子声”と“女子声”のバランスが同じほうがうまくいくと思います。声変わりしていない男子も含めた女声の音域の声の人と、声変わりした男子の声の人が同じくらいの人数いた方が上手くいきます。
・無理のない音域で書かれていることが多いので、メロディーのパートとメロディーではないパートを自分たちで認識して、自覚して歌い分けをすると上手くいくと思います。
(野本立人:合唱指揮者/「キミウタ」アドバイザー)