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著作権なんでもQ&A

「授業での楽譜のコピーはいいの?」
「学校のホームページに卒業式の合唱を流したいのですが…」
「卒業記念CDに生徒の合唱を収録したいのだけど…」
――最近、著作権にかかわるさまざまなお問い合わせをいただくことが多くなりました。
このことは、学校のみならず社会全体において著作権に対する意識が高まってきている、
ということの表れでもあるのでしょう。
そこで、今回はQ&Aの形で、「著作権とは何なのか」

「こういう場合にはどうしたらいいのか」という疑問に答えていこうと考えました。

そもそも著作権っていったい何のこと?

とても基本的な質問ですが、実はこのことがいちばん重要なのです。単に「コピーしてはいけないという社会的ルール」というわけではないのです。
 まず、「著作権」とは、「著作物」を創作した「著作者」がもっている、さまざまな権利の集合体のことを言います。その権利の代表的なものを挙げると、
・著作物を公表する「公表権」(著作権法第18条)
・著作物を勝手に改変されない「同一性保持権」(同第20条)
・著作物を複製する「複製権」(同第21条)
・上演・演奏する「上演権」「演奏権」(同第22条)
・インターネットなどに向けて送信する「公衆送信権等」(同第23条)
・翻訳・編曲したり台本化したりする「翻訳権、翻案権等」(同第27条)
 などがあります。  ごく簡単に言うと、「著作者は自分の作った著作物を公表したり、複製や演奏をしたりする権利や、著作物の内容を他人に勝手に変えられない権利を独占的にもっている」になります。すなわち「個人の権利」なのですね。ですからこれを侵してはいけませんよ、ということなのです。


著作権をもっていると、どういうメリットがあるの?


例えば、著作物を複製(印刷したり、CDを作ったりすること)する権利は著作者にあるのですが、これを他の人が行おうとする場合、著作者はそれをOKする条件として金銭的な対価を要求することが可能になります。すなわち、クリエイターとして生きるためのひとつの根拠となるのが「著作権」と言うことができるでしょう。一方、文化政策の観点から言うと「著作権」を保護することによって、クリエイターの意欲を増進し、より良質な著作物が生まれることを期待しつつ文化の発展を実現する、ということになります。


著作権は永久に続くの?


いいえ、現在の日本の著作権法では、著作権は著作のときから著作者の死後50年間まで存続するとされており(これを「保護期間」と言います)、これは「子、孫の代まで保護する」という基本的理念によるものと言われています。ただし、それ以後は「Public Domain」(公共に属するもの)となって、いわば社会の共有財産となります。なお、TPP=環太平洋戦略的経済連携協定においては、著作権の保護期間を70年に延長することとなっており、それを踏まえた国内法改正に向けての検討が現在行われています。


著作権のある曲をコピーするには、著作権をもっている人(著作権者)から了解を得る必要があるのですね。何曲もあると大変ですね。


基本的にはそうです。しかし音楽の場合、多くの著作権者は日本音楽著作権協会(JASRAC)をはじめとする音楽著作権の管理団体や管理会社に著作権の管理を委託していますので、著作権者ごとに了解を得る必要はなく、そうした団体などからまとめて許諾を得ることができます。つまり、そうした団体などが「たくさんの音楽著作者の代理人」となっている、というイメージですね。


JASRACというのは どういう団体なの?


JASRACは「著作権等管理事業法」にもとづき、音楽著作権を管理している一般社団法人です。国内の作詞家、作曲家、音楽出版者などの権利者から音楽著作権の管理について委託を受けているほか、海外の管理団体とお互いのレパートリーを管理し合う契約を結んでいます。音楽を利用する方々に対しては、簡単に著作権の手続きができるよう窓口を設け、利用の許諾を行うとともに、利用者から受領した所定の使用料を権利者に分配する業務を主に行っています。


なるほど、 便利なシステムですね。 JASRACでは具体的に どんな許諾の窓口があるの?


いろいろありますが、代表的なものとして楽譜の製作(これにはいわゆる「コピー」も含まれます)や、CD、ビデオ、DVDへの録音・録画などの「複製権」に関する許諾窓口、演奏会などの「演奏権」に関する許諾窓口、そしてホームページへの掲載などの「公衆送信権」に関する許諾窓口があります。それぞれの利用の仕方に応じて使用料の支払いが必要になりますが、これはJASRACが利用者の代表と協議して定めた『使用料規定』にもとづいて算定されます。


許諾手続きは誰がするの?


例えばCDならその製作者が、楽譜ならその発行者が許諾を得なければいけません。複製物が誰の責任において世の中に出されるものなのか、という視点で捉えます。


実費徴収や無料配布で あっても、コピーするときは 著作権の使用料を 支払わなければいけないの?


はい。著作権者がもつとされる権利をいわば「分けてもらっている」のですから、その対価を支払う、ということになります。もし、「無料のCDは著作権使用料を支払わなくてもよい」としますと、例えばある作曲家の作品を別の人が録音して無料配布した場合、それが普及すればするほど、作曲家に著作権料が入る商品の売れ行きが落ちていき、その曲はたくさんの人に親しまれているのに、作曲者にはまったく著作権使用料が入らなくなってしまう、という現象が起こるおそれがあります。これでは著作権者は報われませんね。


学校でのコピーは大丈夫だ、と聞いたことがあるのですが…


それは著作権法第35条のことですね。確かに著作権法の中には、「公共の利益」のためにこういうときは著作権者に「ガマン」をしていただこう、という規定があります。これを「著作権の制限規定」といいます。その一つが「学校の授業のために使用するコピー」です。つまり学校の授業で使用するのだから、そのためにはガマンをしてもらおう、ということです。しかしあくまで「ガマン」してもらっているのですから、この規定をあまりルーズに振りかざしてはいけない、という意味の規定もこの35条の中には示されています。本当に「授業」で必要なのかどうか、限度を超えていないか、を考える必要があるのです。


では学校であっても、授業以外のコピーはダメと いうことなのですか?


そうですが、「授業」かどうかの線引きが問題になります。「学校その他の教育機関における著作物の複製に関する著作権法第35条ガイドライン」によれば、「授業」とは「学習指導要領に定義されるもの」とありますので、「課外クラブ」はそれに該当しません。もちろんPTAコーラスなどの活動は含まれませんね。「卒業式」は「特別活動」の中の「学校行事」に相当しますので「授業」の範囲内と考えられますが、保護者に楽譜や歌詞のコピーを配布するとなると、保護者は「授業」の対象ではありませんので、その分に関しては通常のルールに従う、ということになります。コンクールに出場するときに利用する楽譜についても、もちろん同様です。


念のためですが、研究会などでの参加者へのコピー配布も特別扱いではないのですね?


その通りです。当然ながらそこまで著作権者を「ガマン」させることはできません。


とはいっても、楽譜を購入して配布する、というわけにもいきません。どうしてもコピーする必要がある場合は、どうしたら「違法」にならないのでしょうか?


それは「許諾を得る」という一語に尽きます。これを「権利処理」と言いますが、先述のように音楽の場合、多くの著作権者がJASRACに著作権管理を委託していますので、JASRACで概ね手続きが可能です。手続きしますとJASRACからは許諾の証となる「許諾番号」などが示されますので、これを発行物の所定の箇所に表示します。
 ただし、JASRACに管理を委託していない権利者の楽曲については、別途許諾を得る必要があります。近年ではJASRAC以外の法人などに複製権の管理を委託している権利者もいますので、注意が必要です。


JASRAC以外の法人って?


以前は「仲介業務法」という法律のもと、音楽には単一の管理団体しか認められていませんでしたが、現在では「仲介業務法」にかわって生まれた「著作権等管理事業法」にもとづき、複数の管理事業者が存在しています。音楽ではJASRACのほかに、(株)Nextone(ネクストーン)などの事業者が管理を行っています。出版社が自ら管理を行っているケースもあります。ですから、利用する楽曲がどの管理事業者の管理作品なのかを事前に確認する必要があります。


研究会で教科書のコピーを配布する場合は、JASRACなどで音楽著作権の手続きをすれば、それで大丈夫ですか?


音楽の著作権に関してはOKですが、教科書にはその他にもイラスト、写真、さらには文章など、さまざまな保護の対象となる著作物が含まれています。これらに関しては別途許諾を得なければいけません。それも教科書会社以外にも、画家や写真家などのさまざまな著作権者から許諾を得る必要があります。もし、これらの要素が研究会の目的上必要ないのであれば、楽譜以外の要素を取り除いたうえで権利処理を行うほうがよいでしょう。この場合は、「教科書のコピー」というよりも、「音楽著作物のコピー」という意味合いと捉えることができるのですが、教科書そのもののコピーあるいは、教科書の選択性や配列性を利用した形、つまり複数の教科書教材をコピーするような場合は、「教科書の二次利用」という側面も生まれます。このような場合、教科書の著作権を管理している「教科書著作権協会」という団体にも利用許諾を求める必要が出てきます。


授業で替え歌を歌わせてもよいですか?


『おふくろさん』の件は記憶に新しいところですね。無断で歌詞を変える、ということは「同一性保持権」や「翻案権」を侵害するおそれがあります。したがって、著作者(あるいは著作権者)の了解を得ることなしには、基本的にこれを行ってはいけません。ただし、授業で使用する場合に必要と認められる場合は(了解なしに)改変することができる、というような規定があります(第43条)。しかし、これも先述の「ガマン」規定ですので、教育上よほどの必然性がなければ許されないものだ、と解釈すべきでしょう。もし授業でやむを得ず改変したとしても、授業以外で利用することまでは認められていませんので、それを印刷物にして配布するということは避けるべきです。
 なお、同じく改変ということでは、コンクール出場のために楽曲の一部をカットしたり、編成の都合で編曲するというケースがあります。これについては必ず練習を始める前の段階で著作者(あるいは著作権者)の了解を得ておくべきでしょう(もちろん、拒否される場合もあります)。また、了解を得たことを証明する書類を提出しなければいけない場合もありますので、その点を事前に主催者にも確認しておきましょう。


学校のホームページに生徒が歌った校歌や、合唱曲が流れるようにしたいのですが…


A.6で述べたように、このような場合は「公衆送信権」をもつ著作権者あるいは管理団体の許諾を得る必要があります。ただし、校歌の場合は、その学校が自ら利用する場合に限り、許諾を必要としないケースもあります。校歌の作家がJASRACに著作権の管理を委託している場合は、要件を満たせばJASRACに届出を行うだけでホームページ上で利用することができます。もちろん第三者が利用する場合は、通常の手続きを要します。


「版面権」という言葉を聞いたことがあるのですが、これは何ですか?


著作権法では、著作物を公に伝達する、放送事業者、レコード製作者、実演家に、著作権に準ずる権利を与えています。その権利を「著作隣接権」と呼びますが、著作物を同様に伝達する出版者にはこの権利が与えられていません。しかし、著作物が良質な出版物の形で世に出るためには、企画、構成、校正、デザインなど出版者の様々な知的労働が必要です。すでに文化庁の著作権審議会では平成2年に「出版者に複写に関する固有の権利を認めるべきである」という答申を出していますが、なぜか未だに法制化されていません。これでは現在のようなコピー全盛時代において出版者の存続が危ぶまれる、ということから楽譜出版事業者は「出版者固有の権利」=「版面権(出版の版面にかかわる権利)」の法制化に向けての主張を続けています。


すると、著作権の切れた曲についてはコピーしても構わないことになりますね?


現在の法律のもとではそうなります。ただし、そういった楽曲でも、楽譜にはさまざまな付帯情報が記されています。そういったものは出版に際して「著作」されたものになりますので、全体として見れば著作権は存続していると考えられるものもあります。また、特に楽譜の場合、見やすく、正しい楽譜にするために相当の労力と費用を費やして版下(原版)を制作しているため、版下の貸借という形をとって、版下使用料の支払いを出版者がお願いするケースが多いようです。


カラオケには著作権がかかるの?


ひところ、カラオケの著作権をめぐる裁判が話題になりました。飲食店での客のカラオケ歌唱に著作権の手続きが必要かどうか争われたのです。その結果、飲食店経営者が手続きしなければならないという判決が下りました。
 JASRACでは、飲食店でカラオケの演奏を行う場合、店舗の客席面積に応じて使用料が定められています。カラオケボックスの場合は、部屋ごとの定員が基準です。いずれも著作権の中の「演奏権」の利用に関する手続きです。
 一方、通信カラオケの配信事業者の場合は、伴奏用の音楽をいったんサーバーに複製して、それを店に配信しているため「複製権」と「公衆送信権」の両方の利用に関する手続きをとっています。


関連団体はこちら

一般社団法人 
日本音楽著作権協会(JASRAC) TEL:03-3481-2121(代表)  
http://www.jasrac.or.jp/

(株)Nextone(ネクストーン)
http://www.elicense.co.jp/(イーライセンス事業本部)
http://www.japanrights.com/(JRC事業本部)

一般社団法人 教科書著作権協会
TEL.03-5606-4331
http://www.jactex.jp/

日本楽譜出版協会
TEL・FAX:03-3257-8797 
http://www.j-gakufu.com

著作権法第35条ガイドライン協議会
(日本書籍出版協会内)
http://www.jbpa.or.jp/35-guideline.htm

楽譜コピー問題協議会(CARS)
http://www.cars-music-copyright.jp/index.html

*楽譜コピー問題協議会のサイトからはリーフレット「楽譜のコピーQ&A」をダウンロードすることができますので、是非こちらもご覧ください。

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